2016年06月24日

MSc in Finance (金融学修士)とMBA(経営学修士)の違い

フィナンシャル・タイムズのこちらの記事にもあるとおり、最近、金融学修士(MSc in Finance)の人気が急上昇しているようです。


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少し前までは、MBAが金融業界へのパスポートとしての役割を果たしてきました。しかし、金融取引がますます複雑化、国際化し、それに伴い規制当局の監督が強化される中で、投資銀行、PEファンド、アセットマネジメント会社などは、より高度な金融の専門知識を有する人材を必要としています。金融学修士への注目の高まりは、こうした金融業界からの需要を反映していると言えるでしょう。

金融学以外にも、戦略、マーケティング、リーダーシップなど、様々な分野を広く浅く学べることがMBAのメリットですが、反面、1年ないし2年という限られた期間でこれらの教科を深く学ぶことは難しいです。これに対し、金融学修士コースでは、金融学に絞って専門知識を得られることがMBAと比べた場合の最大のメリットでしょう。

また、それ以外にも、上記のフィナンシャル・タイムズの記事では、MBAと比べた場合の金融学修士の特徴として、
・MBAが2年間のコースが多いのに対し、金融学修士はほとんどの場合1年間で取得できること、
・費用もMBAよりも安く済むこと
・入学要件に実務経験が求められていないこと
が挙げられています。

FTの記事では触れられていませんが、金融学修士の特徴として、MBAと異なり、
・通常、トップスクールでもGMATが要求されていないこと
・エッセイが重視されない代わりに、推薦状と学部の成績が重視されること
も挙げられるでしょう。

以上の理由から、金融業界への就職・転職を希望される方にとっては、MBAに加えてMSc in Financeも選択肢の一つになるとと思います。また、金融学修士を取りつつ、金融業界以外の道に進む学生も多いとのことですので、金融業界以外への転職を目指す方にとっても、検討する余地があると思います。

フィナンシャル・タイムズが発表した最新の金融学修士コースのランキングとその分析はこちらの記事にまとめてあります。

*金融学修士という呼び名について
MSc in Financeコースについて、MBAにおける経営学修士のような定訳はないようです。ファイナンスという名称から、財政学修士と訳される場合もあるようですが、日本語で財政学といった場合、通常、public finance、つまり政府による財政活動についての学問を指すことが多いでしょう。しかし、多くの学校のMSc in Financeコースで主に扱われるのは、corporate finance、つまり企業の財政活動ですので、財政学という訳はミスリーディングでしょう。また、金融工学という訳も考えられますが、これはfinancial engineeringのことなので、あまりしっくり来ません。そのため、このブログでは、やや聞き慣れない日本語ですが、金融学という訳を当てています。
posted by しゃっきー at 08:15| Comment(0) | MSc in Finance | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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